私たちは以前から、自然豊かな土地での暮らしを希望していました。ここは室内にいながらも常に季節の変化が感じられ、外からの視線も気にならない理想どおりの土地。本当は池に面した西側のように、南側にも屋根付きのテラスが欲しかったのですが、芦野社長の「冬の日射を入れるために屋根はないほうがいい」という専門家ならではのアドバイスで変更。せっかくのわが家、自分たち自身の手で何かしたいという希望もあったので、少しずつ古レンガを並べてオープンテラスをつくっています。「いつかアアルトの写真集にあったようなファイヤープレイスのある庭になったらいいね」と、夫婦で話しているんですよ。
住まいの実例
間仕切りのないオープンな空間で 自然を身近に感じながら過ごす
コメント・お客様の声・DATA大きな池に面した抜群のロケーション。「Sakuraoka Reservation」は一区画が約360坪と、うらやましいほどゆったりとした敷地
ご夫妻が一番こだわった、池に面した庇付きのテラス。
ここでのんびりとコーヒーを楽しむのが至福の時。南側にも自分たちで古レンガを敷き、テラスを製作中だ
リビングには薪ストーブを設置。背後のレンガ積みもアドバイスをもらいながらご夫妻自ら施工した。この壁の先にはテラスと池がある
「いずれは土足の生活にしたいと思って」とご主人。ポーチから玄関、室内は段差なくつながる
オープンな室内にはアウトドアグッズがセンス良くレイアウトされている。厳選したものだからこそ雑多に見えず、空間に溶け込んでいる
キッチンは奥さんのお気に入り。業務用のキッチンのように下部はオープンにして機能性を優先
2階のホールからも周囲の緑が見え、自然に囲まれているのがよくわかる
入浴しながら緑が眺められる浴室。この場所にも間仕切りはなく、目隠しのカーテンのみ
コメント
住宅雑誌Replan98号 掲載物件
お客様の声
建築データ
【構造規模】
木造(新在来木造構法)・2階建て
【延床面積】
130.69㎡(約39坪)
【主な外部仕上げ】
屋根/砂付ルーフィング、外壁/道南スギ板張、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製サッシ(Low-E・トリプルガラス・アルゴンガス入) 一部PVCサッシ
【主な内部仕上げ】
床/ツーバイ材、壁/珪藻土塗、天井/構造用合板現し・珪藻土塗
【断熱仕様 充填断熱+付加断熱】
基礎/ビーズ法ポリスチレンフォーム120㎜・50㎜(土間下)、壁/高性能グラスウール16kg105㎜+高性能グラスウールボード32kg45㎜、屋根/吹込ロックウール280㎜
【暖房方式】
ガスボイラーセントラルヒーティング
工事期間/平成23年11月〜平成24年5月(約7ヵ月)
この土地を手に入れるために、長い月日をかけたというYさんご夫妻。深い緑に囲まれた自然豊かな場所は「Sakuraoka Reservation」と名付けられた5区画ある造成地で、Yさんご夫妻が第1号として家づくりを進めました。
cafe good lifeの渋谷さんから「良い場所があるよ」と聞き、この場所を訪れたのは7年前。旭川の中心部から30分ほどの牧歌的な農地は、まさに、Yさんご夫妻が求めていた風景でした。すぐにでもわが家をと思ったものの、購入はおろか農地転用の申請もなかなか進まない状況。それでもあきらめられず、地主の了解を得ながら土地の手入れをしたりと通っていたそうです。
そして2年前、芦野組がこのプロジェクトに参加。農地転用もスムーズに進み、自然な流れの中で、Yさんの家づくりも進んでいきました。「実際に芦野さんが建てた住宅も見学していましたから、安心してお任せしました」。
テレマークスキーやカヤックなどアウトドアな趣味を楽しむご夫妻が求めたのは、内と外がつながり、四季を存分に楽しめるような住まい。室内にはほとんど間仕切りがなく、カーテンもなし。室内のどこからでも周囲の自然を感じることができます。さらに欠かせなかったのが、リビングに接してしつらえた深い庇のあるテラスでした。暖かい季節はテラスで存分に外を楽しみ、冬には薪ストーブの炎とテラス越しの雪景色を眺めることができます。
「朝、ダイニングから見える景色に癒されるんです。その眺めを楽しみたくて2人横並びに朝食を取るんですよ(笑)」。ご夫妻が求めたおおらかで自然体に暮らせる舞台が完成しました。