学生時代に山通いを続けたせいでしょうか、とにかく木が好きなんです。それも、自然木ならではの素の表情、質感を残したモノがいい。いつか実現するであろうマイホームは、その魅力を家の内外に感じられるものにしたいと思っていました。次女が中学に入学した昨年の春、旭川の土地を購入。いろんな資料を参考に、新築依頼先を探していた時、芦野組さんの仕事が目に留まりました。伝統工法と住宅性能にこだわった住まいは、床や柱、梁の見せ方が美しく、細部まで仕上げが丁寧。木へのこだわりが随所に感じられ、希望どおりの家が実現できると確信しました。今年春に引っ越しましたが、新築にあわせて用意した無垢板のテーブルや照明もしっくりと馴染んで、長年温めてきたイメージそのままでした。芦野組さんにお願いして、本当に良かったと思います。
住まいの実例
木の温もりとともに暮らす 自然体の住まいを実現
コメント・お客様の声・DATA吹き抜けのあるLDKは、家族の語らいの場。キッチンにもリビング・ダイニングに居る家族と会話ができるカウンター付きの開口が設けられている
道南スギとモルタルテラコート塗り、三角屋根が素朴で落ち着いた佇まいを醸し出す外観。道南スギには、防腐、エイジング効果を兼ねた塗料を塗ってある
1階階段の並びには、シナベニヤでしつらえた建具を使った水まわり、トイレが並ぶ。突き当り右手は、ファミリークローゼットの出入り口
主寝室から出入りできるキャットウォークは、物干し場として設けた。通風と採光を兼ねた開口から入る外光が、吹き抜けを伝って階下へ落ちる
吹き抜けを挟んで、主寝室の向かい側は子ども室。室内は壁で間仕切りをせず、姉妹が空間を共有する。天井現しの廊下には、Sさんが選んだ山小屋風のガラスシェードのペンダントが下がっている
ダイニングと吹き抜けで結ばれた2階ホールには、家族共用のスタディコーナーがあり、階下の気配を感じながら仕事や勉強、読書ができる
造作でしつらえたシンプルな洗面台。家族全員、身長が160㎝以上あるため、使い勝手を考えて、天板の高さを通常よりも高い85㎝に設定。キッチンも同様に高さを90㎝とした
コメント
住宅雑誌Replan105号 掲載物件
お客様の声
建築データ
【構造規模】
木造(新在来工法)・2階建て
【延床面積】
138.69㎡(約41坪)
【主な外部仕上げ】
屋根/砂付ルーフィング、外壁/道南スギ・モルタルテラコート塗、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製サッシ(ペアガラス)・PVCサッシ(トリプルガラス・ペアガラス)
【主な内部仕上げ】
床/ナラフローリング、壁・天井/珪藻土塗
【断熱仕様 充填断熱+付加断熱】
基礎/ビーズ法ポリスチレンフォーム165㎜・50㎜(土間全面)、壁/高性能グラスウール16kg105㎜+190㎜、屋根/吹込ロックウール380㎜
【暖房方式】
ガスボイラーセントラルヒーティング
工事期間/平成25年9月〜平成26年3月(約7ヵ月)
大学時代には山岳部に所属し「大雪山系や日高山系を年中駆け回っていた」というSさん。社会人になり、家族を持つようになっても、休日を利用してはアウトドアライフを楽しんでいました。「中学生になった娘たちは部活動で忙しくなり、一緒に出掛ける機会は減りました。子どもと過ごす限られた時間をより充実したものにするため、マイホームを建てたいと思いました」。
昨年、Sさんは子どもたちの中学校の学区内に100坪超の土地を購入。「新築するなら、山に行かなくても登山の気分が味わえる家に住みたい。木を生かした伝統工法、真壁造りが得意な芦野組に新築を依頼すれば、その夢が叶えられると思いました」。カラマツの構造体現しを採り入れた新居は、玄関に入った瞬間に木の香りが心地よく鼻をくすぐります。ナラの無垢フローリングを採用したリビング・ダイニングは、天井まで吹き抜けた開放感が印象的。随所にカラマツの構造材が見える温かな空間は、Sさんが望んだ山小屋の雰囲気そのままです。
「子どもが2階にいても気配が吹き抜けから伝わって、家族の一体感を味わえます。珪藻土の壁と木、計画換気のおかげでしょうか、空気がいつでも自然の中にいるように爽やかで驚きました。芦野組さんは断熱性能にも定評があるので、旭川の厳しい冬も快適に過ごせるでしょう」と奥さん。夫婦で過ごす休日は「ガーデンライフを存分に楽しみたい」と、ゆったりとした敷地の半分を庭スペースに残しました。新居の窓越しに望む庭が花や緑で彩られる頃、Sさんご一家の暮らしは、さらに心豊かで楽しいものになることでしょう。