大阪出身の私、埼玉出身の妻。大学進学を機に北海道に住み、雄大な自然の中で遊ぶ楽しさを知りました。そんな私たちが選んだのが、大雪を望む東川町。恵まれた環境にマッチした住まいを追求したら、自然素材を大切にした家づくりをしている芦野組さんと出会いました。住宅性能にも定評のある会社でしたから、安心して新築を依頼。昨年暮れに完成した新居は、木の美しさが引き立つよう、暮らしやすいように隅々にまで配慮が行き届いています。美しく、機能的な田園の住まいは、遠く離れて暮らす私や妻の家族にも大好評。みんなが第2のわが家のように気軽に訪ねてくれるようになったのも、嬉しい新築効果でした。新居と一緒に子どもも誕生。これから長男の成長とともに、住まいはさらに豊かな表情を見せてくれるでしょう(Hさん)。
住まいの実例
暮らしの中で味わいを増す 素材を大切にした田園住宅
コメント・お客様の声・DATA道南スギ板張りの外壁と木製サッシ、煙突のある三角屋根で構成された外観。カーポートが田園風景に溶け込むよう。カーポートは将来、屋根下にカヌーを収納できるよう天井を高くしてある
リビング・ダイニングに寄り添うように設えたウッドデッキは、Hさんが自ら施工したもの。タープの日除けも、アウトドア好きなご夫妻らしい
キッチンカウンターの天板は、木目が美しいニレ材。天板の下は、容量たっぷりの造作収納が設えられている。キッチンに立って仕事をしていても、開口越しに山並みと田園風景、リビング・ダイニングで遊ぶ子どもの様子が眺められる
ナラ無垢フローリングとマツ材を張った勾配天井が温かく調和するLDK。間仕切りのない、開放的な空間には間接照明を採用し、時間帯で多様な表情が楽しめるよう工夫されている。天井に取り付けたスピーカーは、奥さんの父上の手づくり
ナラ無垢フローリングとマツ材を張った勾配天井が温かく調和するLDK。間仕切りのない、開放的な空間には間接照明を採用し、時間帯で多様な表情が楽しめるよう工夫されている。天井に取り付けたスピーカーは、奥さんの父上の手づくり
シナ材とスライスレンガ、ステンレスで構成された端正な造作対面キッチン。突き当たりの扉は食品庫。キッチンのプランは、奥さんが使いやすいようきめ細かく収納計画を考え、納得の仕上がりに
玄関は間仕切りなしでリビングにつながっている。300ミリ断熱を施した建物は、冬も家中が暖かい。たたきの右手は、アウトドア用品の手入れ場所、収納も兼ねたシューズクローク
古いナラの梁材を使った親柱、構造現しの天井が力強い印象を与えるダイニング。L字に配した開口か望む四季折々の景色も、食の空間の彩り
大雪の山並みを望むファミリーライブラリーを備えた2階階段ホール。手前は未造作のフリースペース。将来、必要があれば間仕切りをして子ども室に変更できる
客間として設けた1階和室。スギの面皮床柱を用いた床の間、上げ下げ式の造作障子を採用し、落ち着いた雰囲気に仕上げた。和室の窓、障子を開けると、階段の陰になっている廊下に心地よい風が抜ける
コメント
住宅雑誌Replan110号 掲載物件
お客様の声
建築データ
【構造規模】
木造(新在来木造構法)・2階建て
【延床面積】
166.64㎡(約50坪)
【主な外部仕上げ】
屋根/砂付ルーフィング、外壁/道南スギ板張、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:木製サッシ(ペアガラス)・樹脂サッシ(トリプルガラス・ペアガラス)
【主な内部仕上げ】
床/ナラフローリング、壁・天井/珪藻土塗
【断熱仕様 充填断熱+付加断熱】
基礎/ビーズ法ポリスチレンフォーム170㎜・土間全面50㎜、壁/高性能グラスウール16kg105㎜+200㎜、屋根/吹込ロックウール30kg380㎜
【暖房方式】
ガスセントラルヒーティング
工事期間/平成26年7月〜12月(約6ヵ月)
学生時代、カヌー部に所属していたHさんご夫妻は、アウトドアの遊びが大好き。3年前、Hさんの職場が旭川に移ったのを機に、ご夫妻は新築を検討。「大雪の山並みを望む長閑な土地で暮らしたい」と、東川町で賃貸生活を送りながら土地を探しました。
ご夫妻は可能な限り木を使って素材感、ロケーションが生きる新居を希望。さらに、薪ストーブのある暮らしを実現したいと考えていました。1年がかりで理想の土地を購入し、芦野組に新築を依頼。「土地探しと並行して依頼先を調べ、芦野さんなら希望が実現できると分かり、家づくりをお願いしました」。
「素の家」と名付けられた木造2階建ての新居は、2014年暮れに完成。芦野組の基本である300ミリ断熱を取り入れた高性能な住まいです。ナラ無垢の床とマツ材の構造現しの天井、珪藻土の壁、そしてニレやシナを用いた造作のキッチン、収納、家具が空間を温かく彩っています。珈琲好きのご主人が自分で豆を焙煎できるよう、専用のスペースも準備しました。中でも、大雪の山並みと田園を望む大開口を設け薪ストーブを据えたリビングは、ご夫妻のお気に入り。「薪ストーブの扱いが思ったよりも簡単で、冬は薪のやわらかな温かさのある毎日が当たり前になりました」と、奥さん。
夏は夏の楽しみが増えるようにと、Hさんは新居の完成後、セルフビルドでウッドデッキのテラスも設え、庭造りにも着手。「新居の完成と前後して、息子が誕生。これから、この家と子どもが一緒にどのように成長していくのか楽しみで仕方ありません。最高のタイミングで芦野さんに出会い、新築できました」。