僕は関西、妻は千葉県の出身で、長く関西の古い日本建築の家に住んでいました。縁あって旭川に住むことになり、自分たちらしい住まいを購入するなら長く親しんできた和の暮らしを大事にしたいと考えていました。できることならば、妻の親戚が譲ってくれるという貴重な建材も生かしたい。妻が長年集めていた民芸雑貨・家具を生かしたインテリアを楽しみたい。猫も含めた家族みんなが安心して心地よく住まえる住環境にもしたい。そうした僕らの好みや希望を芦野さんは細やかにくみ取り、プランに反映してくれました。また、毎日のように足を運んだ現場の大工さんも、僕らの要望に耳を傾けてくれました。そうした積み重ねが、心から満足できる家づくりにつながったのだと思います。芦野さんに、新築をお願いして正解でした。第一印象って、やっぱり大事ですね。
住まいの実例
家中温度差がなく暖かい 快適空間で家族みんなが自然体に
コメント・お客様の声・DATA自転車置き場と物置を備えた造作カーポートが、除雪の手間を軽減。 テラコート塗りと道南スギを組み合わせた外観と意匠を揃えて、見た目も美しく
屋根なり勾配天井のスギ板、洗い出しのタタキが目を引く玄関。 右手の大きな扉を開けると階段下空間を活用した収納がある
「晴れているとLDKに陽射しがたっぷりと入り、翌日までほんのり太陽の余熱が残っています。住宅性能がしっかりしている証拠ですね」とMさん。木と太陽の温もりに抱かれるようなくつろぎ空間では、人も猫ものびのび、自然体になる
ヒノキの梁、スギの羽目板、木製サッシ、ナラの無垢床、アンティークの家具が温かなハーモニーを奏でるダイニングはご夫妻の自慢。「朝の爽やかさは格別です」とMさん
家事動線が最短になるようレイアウトを工夫した対面式キッチン。シンクの背面には、造作棚や食品庫が設けられている。リビング側の間仕切り壁の一部には、インドの古い鉄窓をはめ込んで
リビングに隣接するユーティリティには、換気扇を取り付けた猫のトイレ、食事スペースをしつらえた造作洗面台がある。右手扉奥は脱衣室とバスルーム
Mさんたっての希望で設けられた和室はリビングの一部として日常的に活用。所有していた骨董の和箪笥が収まる床の間にこだわった
2階に設けた子ども室。造作のクローゼットや本棚を設け、扉の上には子どもの気配が室外に伝わるよう壁に穴を開けてある
2階階段ホールは、シアタールームと書斎コーナーを兼ねている
コメント
住宅雑誌Replan108号 掲載物件
お客様の声
建築データ
構造規模】
木造(新在来木造構法(カーポート含まず))・2階建て
【延床面積】
115.92㎡(約35坪)
【主な外部仕上げ】
屋根/アスファルトシングル、外壁/1階:モルタル壁下地テラコート塗・2階:道南スギ、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:樹脂サッシ 一部木製サッシ
【主な内部仕上げ】
床/ナラフローリング、壁/珪藻土入塗壁、天井/ヒノキ梁現し・スギ羽目板張・珪藻土入塗壁
【断熱仕様 充填断熱+付加断熱】
基礎/ビーズ法ポリスチレンフォーム165㎜、床下(土間)/ビーズ法ポリスチレンフォーム50㎜、壁/高性能グラスウール16kg105㎜+200㎜、屋根/ロックウール吹込380㎜
【暖房方式】
都市ガスによるセントラルヒーティング(パネルヒーター)
工事期間/平成26年7月〜11月(約5ヵ月)
2年前、Mさんは仕事の関係で、関西から家族と飼い猫3匹を伴って旭川市に移住しました。「静かで子育て環境が良いと言われている地域に賃貸住宅を見つけて仮住まい。リフォームを前提に、近隣で中古物件を買う予定でした」。
ところが、住宅購入に向けて準備を始めたご夫妻の目に留まったのは、芦野組が建てた新築住宅ばかり。調べるうちに、新築でも予算の差額が大きくはないことが分かり、ご夫妻は芦野組を訪ねました。「デザインが好きで芦野さんに行ったのですが、できることとできないこと、住宅性能について分かりやすく説明してくれました。家の良し悪しは見た目だけじゃないことに気づき、新築をお願いしました」。
完成した新居は、「平屋的なスケール感を大事にした家に暮らすのが理想」というMさんの希望を反映した延床35坪の木造2階建て。室内には工務店を営んでいた奥さんの親戚が所有していたヒノキやスギがふんだんに使われました。ヒノキの梁が存在感たっぷりのリビング・ダイニングには、奥さんが若い頃から好きで集めていた民芸の雑貨、家具が違和感なく溶け込んでいます。隣接するユーティリティには、家族の一員である猫の専用スペースも確保しました。
「工事中も大工さんと密なコミュニケーションがとれたので、細部まで納得の仕上がりです。暖房の温度設定は最低レベルで家中がまんべんなく暖かく、慣れない雪国の暮らしも快適です」とMさんは笑顔で話してくれました。