芦野組に依頼したのは、美瑛でも人気のペンションを手がけたと聞いたのがきっかけでした。いろいろ調べて、見学会に参加するうちに、ほかの選択肢は考えられなくなりました。完成まで1年はかかるといわれましたが、妥協はしたくないという気持ちが勝りました。豊富な施工経験を生かした提案と丁寧な大工仕事で、望んでいた以上の終の棲家ができました。これからはこの家を拠点に、北海道の魅力にもっと触れたいと思っています。
住まいの実例
性能と空間性の両面から 住み心地を追求した永住の平屋
コメント・お客様の声・DATAリビングは薪ストーブのあるコンクリート土間とカラマツ無垢フロリーングが段差なくつながる。土間には床暖房も設置され、足元から暖かい
ダイニング・キッチンとリビングを緩やかに分離し、屋根なり天井を採用することで、心地よい広がりと奥行きを演出
屋根なりの高いリブ天井がのびやかな空間をつくり出すダイニング。キッチン上の壁には、室内の熱を回収して床下に排出する第3種換気の排気口が設けられている
キッチンは奥さんの要望で高さ90㎝に設定。通路を広く取ったことで、調理や後片付けがスムーズに行える。背面には造作収納カウンター、パントリーを備え、IHクッキングヒーターまわりの壁には、メンテナンスが楽なレンガを張った
洗面スペースからそのままユーティリティ、浴室へと動線がつながっている。右手はウォークインクローゼット
シューズクロークからつながる独立型の洗面台は、高さ90㎝に設定した造作仕様
トイレの壁際には収納を兼ねた手洗いカウンターを造作。シックな手洗いボウルと木の質感を生かした設えは、奥さんのこだわりポイントの一つ
右手奥の扉でつながる大きなシューズクロークを土間続きに設けたことで、玄関はいつでもすっきり
冬の積雪を考慮した建物の配置や屋根の形状、煙突まわりの造作も、美瑛での施工実績が多い芦野組ならでは
外壁には経年変化も楽しめる道南スギを採用し、落ち着いた雰囲気に仕上げた
コメント
住宅雑誌Replan146号 掲載物件
お客様の声
建築データ
構造規模/木造(新在来工法)・平屋建て
延床面積/97.71㎡(約29坪)
<主な外部仕上げ> 屋根/アスファルトシングル、外壁/道南スギ板張、建具/玄関ドア:木製断熱ドア、窓:樹脂サッシ(トリプルガラス)
<主な内部仕上げ> 床/カラマツフローリング、壁・天井/珪藻土
<断熱仕様 充填断熱+付加断熱> 基礎/ビーズ法ポリスチレンフォーム180㎜、土間下/ビーズ法ポリスチレンフォーム50㎜、壁/高性能グラスウール16㎏105㎜+210㎜、屋根/ネットブローイング391㎜
<暖房方式> 薪ストーブ・床暖房・エアコン
<冷房方式> エアコン
工事期間/令和5年10月~令和6年4月(約7ヵ月)
愛知県の駅近マンションに住み、共働きをしていたUさんご夫妻。「いつまでも元気に働き続ける農家の人たちをお手本に、折り返しの人生を景色の良い土地で楽しみたい」。そう考えた奥さんの脳裏に浮かんでいたのは、彩り豊かな美瑛町の田園風景でした。移住準備のため美瑛町を訪ねたご夫妻は、すぐに一緒に働ける農場や市街地の宅地を見つけました。「想定外の早さで目指していた暮らしの基盤が整いました」と、奥さんは話します。
ご夫妻が家づくりを依頼したのは、美瑛町でも施工実績が多い芦野組。薪ストーブを主暖房にし、暖かく快適に過ごせる平屋であることと、自然素材を生かした外観と内装。「芦野組なら、これらの要望がすべて叶えられると思った」と、ご夫妻は言います。2023年の秋に新築工事が始まり、ご夫妻は仮住まいをしながら、工事の進行を見守りました。「大工さんの丁寧な仕事や30㎝もの壁の厚みを見て、丈夫で暖かい家ができると確信しました」と、奥さんは施工時を振り返ります。
薪ストーブを設置した土間リビングに、屋根なりのリブ天井、カラマツの無垢床、珪藻土の塗り壁。ご夫妻の希望を叶えた新居での暮らしは2024年春から始まりました。無駄のない動線で構成された平屋の空間は、家事効率も抜群です。「これからの二人暮らしにちょうどいい住まいが実現できました」と奥さん。
木の温もりあふれる建物は、省エネ基準をクリアする性能を備え、主暖房の薪ストーブのほか、補助暖房として寒冷地用エアコン、土間にはガスセントラルの床暖房も採用。また、第3種換気システムで回収した室内の熱を床下コンクリートに蓄熱することで、エネルギーの無駄遣いをすることなく、厳冬期も床は自然な暖かさを保ちます。二重三重の対策で、美瑛の厳しい冬への備えは万全です。
「夏は室内が涼しく性能の良さを実感しています。初めて過ごす冬がどれほど快適なのか、今から楽しみで仕方ありません」と、Uさんは日に焼けた顔をほころばせて話してくれました。